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TEST SOUND |
Introduction
Distortion Synthesizer,
Rockの簡易マニュアルです。あまり話題にもならず忘れられたシンセですが、数多くのフリーシンセを試している中、音の性質としては独特のものがあり、他のシンセでは出せない質感があります。粗削りである音をRockで題したとも言えそうですが、音を合成する過程で何かがあると感じてしまいます。
あまり使われない要素の一つに音作りの難しさ、使えないプリセット、というのがあります。これはシンセ本来の価値とは別なので、何とかそれを克服すべく、英文マニュアルと実際の使用を合せて、簡易説明をしていきます。
Controls Dials
マウスで動かすコントロールダイヤル(ノブ)、今さら説明するまでもないですが、VSTにはそれぞれ動作に特徴があったりします。
このRockでは、マウス上下移動で大きく変化し、左右の移動で微調整となります。また、Ctrlキーを押しながらノブをクリックすると初期値に戻る、というのがあり、これはよく使います。音程のノブを少し動かしてしまい、元に戻すのに苦労するというのは、よくあるので、そんな時にも便利な機能でしょう。
%等の数値が表示されている箇所ではマウス移動で直接加減できます。
Output Display /
Presets
マウス移動などで値を変化させると、最下段に数値として表示されるので、微調整として役にたちます。
この下段右にあるCommandをクリックするとメニューが表示され、設定値のクリアやコピー、リネーム等が可能です。面白いのは、あまり使わないでしょうけど、ランダムというのがあり、それぞれの項目に値をセットする事で、思いがけない音作りもできるようになっています。
Oscillators and
Filters
Rockは2つのオシレーターを持ちます。それぞれオン・オフが可能です。
上部に波形表示がされ、その下にオシレーター波形の選択、フィルターの選択、と並びます。
波形種類は、sine, triangle, sawtooth, square, noise and User 1 &
2
この部分、それぞれのツマミについて説明します。
1段目のツマミ類 2、3段目のツマミ類は、波形操作となります。
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Global
Controls
文字通りグローバル領域、2つのオシレーター共に作用します。
左側に並んだバーから 2段目 3段目 4段目 5段目 6段目
右側のノブ
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中段にあるバー
Mod Matrix
シンセ、下段の説明
16のモジュレーションスロットがあります
左側に並ぶ4つのモードから
Mod
Destination:それぞれの項目を右クリックすることで、メニューが表示されます
Mod
Source:モジュレータの選択、どのコントロールがモジュレータとして使われるか。
Mod Minimum:モジュレータ、最小値
Max Maximum:モジュレータ、最大値
ここでの効果は、右クリックメニューの多さ等、複雑になるのですが、音作りの基本とは別なので詳しい事は省略します。
Envelope / LFO
ロックは、3つのエンベロープと、LFOを持つ。左側がエンベロープ・コントロール、右側がLFOコントロール。
Envelope Controls
Pre Delay:エンベロープ・スタート前の値設定
Attack:エンベロープの速さ ― その最大値に着くために
Hold:エンベロープは、どれくらいこの最大値にとどまるか
Decay、Sustain、Fade、Release:以下省略
Step Sequences
ステップシーケンサー
Effects
シンセに、それぞれのエフェクトを加えます。各々説明する必要もないでしょう。
Reverbは、ちょっと物足りないかな。distortionは、シンセの音をかなり変えるのですが、通常はオフ。
EQは、シンセのフィルターとの兼ね合いで音作りの効果は大きいかもしれません。外部エフェクタに頼るより早いし、プリセット保存もできるので使えます。
User Waves
独自の波形が描けるものですが、多くの波形がストックされています。右側の(Wave
1)(Wave 2)を右クリックすると、波形(32)一覧がでます。
通常のサイン波、ノコギリ波、だけでなく、ここから選択することで、音の幅が増えるので、覚えておく大事なポイント。
左から並んだ、大きな波形表示欄は、右クリックすることでメニューが表示され、
クリア、コピー、保存、呼出などが行えます。
保存はwavではなく、Rock独自の保存形式で、ここでの操作情報を保存するタイプのものです。外部からwavを読み込むことはできません。
XY Panelは省略。
Skins
Rockは、スキンの変更でバックの色やノブの形状等を変える事ができます。Oatmealのような完全なものではなく、全体の配置は固定、それぞれのノブや項目欄の変更のみとなります。それでも、自分好みに変えることで愛着が出るというものです。
Rockをインストールすると、VSTフォルダ内にBitmapsというフォルダができます。この中のbmpファイルを変更すると、すぐにRockに反映されます。
ROCK自体を再起動する必要は無く、GUIを消して、DAW内で再表示すればOK。
例として、私が変更したもの↓自己解凍で、その場にフォルダ構造を含めて解凍されます。
Rock-Bitmaps(musf).lzh
以上で、音作りの基本は、だいたい掴めたと思われます。
User
Waves内の32の波形選択や、オシレーターの波形操作により、アナログシンセとは一味違う音が得られます。
単に方式というだけでなく、Rock特有の質感があるので、それをうまく引き出して音作りをしてください。
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