◇2021年現在、時代の変化と共に多くのサイトが消滅しています。入手可能なものは少なくなりましたが、なかにはとても個性的で優秀なシンセもあります。誰もが同じ定番モノや、有料優秀品に頼るだけでなく、積極的に他とは違う世界を追求するのは無駄ではないと思います。
作品としての楽曲に求める何かを、見つける事ができるかもしれません。
動作環境はWindows10でフリーが主体。DEMO版は、使える範囲ならOKですが、制限の多いものは取り上げません。
シンセは、使い手の個性により、音の出方(設定)も変わってきます。コメントは、作者による楽曲との兼ね合いで
、”こういう曲を作るやつが、こんなシンセを好む”、という程度で見てください。使い込んで、また違った感想があれば、その都度書き足します。似た傾向、不安定なものは削除していきます。
★は評価ではなく、要チェックマーク。SynthEdit、SynthMakerは新規に限りトップで表示後、同系でまとめます。
firefoxでスクロールが重い場合は、こんなチェック
Oberheim
OB-Xモデル。discoDSPから無料配布となり、KVRのフォーラムで成長したようなので、今回のVUPで改めて書く事に。
前バージョンとの混乱を避けるためか、インストールタイプのみ。旧OSでも問題なく動作。プリセットは旧作不可。
インストールすると、バンクやスキンがDocuments and
Settings内に作られる。本体から右クリックでバンク選択可能だが、自分で作った音色の保存に関する記述は無かった。通常のFile→Save
Bankで保存可能。別なフォルダへ移しておくと良いかも。
多くのプリセットがあり、優秀な音色なので、有難いところ。でもやっぱりバンク設定はなんとかならないかなあと思ってしまう。いちいち読み込む必要がある。
それから、サイズもちと大きいのが不便;;
(2018年3月27日)
stone-voicesからフリーシンセ。これ、通常のシンセとは違って、効果音的というより、背景音とでも言う感じ。
仕組みは、元となるWAVの音源を元として独特な加工の仕組みで仕上げるようなもの。
この加工がシンセで慣れ親しんだ過程とはちがうので、とっつき難いものとなっています。音の特徴の一つは、Ambient
Reverbを作っただけあって残響音が重要な役割を担っています。
wavはプリセット内に組み込まれていて、やっかいだけどPolyGASBankEditorというのが同胞されていて、これで外部に取り出すことも可能。
別のwavを読み込むことは簡単なので、(真ん中にあるSampleで読み込み)出音と同様なサンプルを用意して読み込むのも面白いかも。
ボイス系でやってみたところ(音程はA)、このシンセ特有の色に変わるので、質感の良さもあって使えそうです。
(2017年12月08日)
The blooo - v2.0.2(Full Bucket Music)32bit and 64bit
これといったシンセが出ないまま、使いたいものとなると、やっぱりFull
Bucket Musicで、bloooのバージョン2。
以前とルックスが変わっただけでなく、内部操作もかなり変化しているようです。Wクリックで元に戻るようになったのは嬉しいところ。
あれこれ形態の違ったシンセを出しているFull Bucket
Musicですが、元のエンジンは同じような感じですが、形態の違いで特徴をだしています。
今回は、高域の質感がやや良くなり、操作性も上がり、一歩先へ進んだ感は見えてきました。
フィルター操作の幅が広がったので、それを活かすプリセットと、シンセの質感も更に良くなるのを期待。
操作で迷ったのは、打鍵の強弱をつけるベロシティ。ツマミが見当たらないのですよね。
これは、フィルターのAM1〜2のどちらかで、下にあるボタンを押すとメニューが出るので、下段にあるVelocityを選択し、ツマミを右側へ回すと可能になるようです。
※使っていると、ノートオフを受け取れないのか、音が鳴りっぱなしになる時があります。
※バンクメニュー(音色保存・読み込み)ですが、Menuにある「Select
Startup Bank」で初期バンクを指定する事ができます。
これは、「blooo.ini」という初期設定ファイルに記述されます。
書式は、
[Startup Bank]
File=*****.fxb
というように、「File=」の後にファイル名を指定。(直接初期ファイルに記入する場合)
また、Copy
Programで現在の設定を(クリップボード)保存、別な音色で、Paste
Programをすれば、変更が簡単にできます。
↓musfバンク=基本バンクを上書きして少々ギラついた音色に。多彩な音色はいらないので、同系で使えるものに。
iniの設定ファイルも入れてあるので、同じフォルダにおけば、これが初期バンクになります。
musf-2017-02.fxb
(2017年6月7日)
※音が鳴りっぱなしが改善されました。現在はv2.0.2ですが、v2.0.1で修正されたと思われます。(fixed
MIDI Sustain CC)
Full Bucket
Musicのシンセは、基本質感は共通しているので、ちょっとした事なんだろうけど、bloooは、他の音源に負けないで音の主張をするので、とても音が前へ出てきます。今一番使う頻度が多いです。
鳴りっぱなしには苦労したので、改善されて一安心でした。
(2017年9月11日v.2.0.2)
The qyooo(Full Bucket Music)32bit and 64bit
久しぶりの「KVR Developer Challenge
2016!」、やっぱりこれは楽しいですね。たとえ動かなくても;;
動いたのは、僅か3つ。というか、それ以前に、もうKVRのサイト自体がWindows2000では表示もされなくなりました。XP立ち上げて落したわけだけど、もうXPでも動かないものが多くなりました。なのに、Full
Bucket Musicは動く、という有難いことで、もうこれだけでOKです。
相変らず基本のしっかりしたシンセ音でThe
qyoooという名の印象通りの音を展開しています。
(2016年12月3日)
Bazz::Murda32bit and 64bit
バスドラ専用シンセ。以前にも、いくつかあったけど、これはベスト。音作りとして申し分なしで、バスドラムとしての、あらゆる音の変化が可能。
また、ブリブリと鳴らす効果としても使える。ただ一音でしかないので、アタックや質感の違いで、数種類を同時に鳴らしたくなるなあ。
vRAM Epiano - Wurlitzer electric piano.
Wurlitzerのエレピ、と言えばSupertrampなんかでよく使われていますが、Rhodesと並んで特徴的なエレクトリック・ピアノの一つ。シンプルな構造で、なかなか良い音を出しています。
NUSoftingからフリーのシンセが登場。今後、多機能な有料版が出るようですが、基本動作はちゃんとするし音色保存もできるようです。
エディット範囲は今のところ狭く、音色も限られたものですが、発音の質自体は良いので試しに可能性を探ってみるのも良さそう。なにより、こういう形でフリーを出してくれるのは面白いし、UniExtractで解凍できるので気楽に試せます。
SynthMaker、SynthEdit製は、何らかの個性がないと取り上げない事にしてるけど、このシンセは十分個性的。素の音はSynthMakerであってもオシレーターが波形書き、wavファイル可能というだけでなく、サンプルレートの変更で破壊的な音になったり、今までのSynthMakerとは違う個性があって使えるものになっています。
操作性もよく、詰め込みの配置ではなく的確な音作りの流れを把握しやすい構造だと思います。
vst4free.com
Exotic -- Freeware synth by JB and CPS ★
スウェーデンの開発者さんによるシンセ。音的に未完成感たっぷりなんだけど、それもまた個性と言えないこともなくて;;
どれもこれも似たようなものばかりの中で、個性があります。
右側のオシレーターでは波形が描けたり読み込めたり、色々可能性は大きいけど、表現の幅は、それほど大きくはない。これで終結なのか、更に進化していくのか興味深いところ。
Windows2000でも動作するし、安定感はあってフリーズすることもないです。
kvrのforumで公開されているフリーシンセ。当初はSynthEdit製、その後SynthEditを卒業し、純正品に。元々GUIのためにSynthEditを利用していたようですが、音も良くなっています。
シンセ音の違いって、操作をしてると良く分かるものなんだけど、ローランド系の質感がよく出ています。どんなに良く真似てもPCでの出音が勝るのが普通だけど、一線を越えてるのではと。
まあ、似てるかどうかより、シンセとしての良さでしょうね。
プリセットが独自のもので、←のBANK説明をクリックすると画像の説明がでます。音色のエディットをすると音色番号の色が変り、Writを押すことで赤になり、もう一度押すと決定です。
起動しているシンセ上での決定なので、次回も使う場合は、保存(save)を押してファイルに記録という手順です。
また、音色番号をクリックすると1〜128までが4つに分けられ、音色一覧表示が出ます。
プリセットは同サイトにあるので、一緒に落しておきます。変な効果音的なものではなく、楽器としての音があるのが良いです。
Kern - v1.0.032bit and 64bit
Full Bucket
Musicの新作。KERNはドイツ読みでケルン。シンプルにシンセの原点に帰る構造を目指したのでしょう。また、MIDIでのコントロールにも対応しています。
音質は以前のFull Bucket
Musicと同系、プリセットも良く出来ています。
真ん中下にあるSwitch
ViewというボタンでGUIが変化、元に戻すには右下側にあるOptionsで、Switch
Viewをクリック。
kern.iniという初期設定ファイルがあり、画像を指定すれば好みのGUIにすることも可能。同サイズのPNGを容易する必要があります。
シンセは、あらゆる可能性を追求したベストなものほど、音作りが難しくなるので、汎用的に使い勝手が良いものをサブとして使うことがよくあります。CPU負荷も軽いようなので適任でしょう。
Chau Gongs32bit and 64bit
ゴング4種類を埋めこんだVSTiなわけですが、サンプルが主役なので本当はToday's
SoundFontで紹介したいところ。
音はなかなか良くて、実用的。リリースタイムも長い。
質の良いものは、それほど多く出まわっていないので、価値はあります。
操作できるのは、減衰とパンのみ。
Strumを作ったVST
Zoneの新作シンセ。SynthMakerではあるけど、なかなかの意欲作。素はSynthMaker音であっても、あらゆる角度から作り込んだ音色なので凡庸さは感じません。アルペジエーターで旋律まで作り、これが一つの音楽作品であるかのようです。
デザインも優れていて、詰め込み感もなく、操作性は良いと思えます。
効果音的な指向ですが、曲作りのヒントとして、ここからスタートなんてことも考えられるでしょう。
Ragnarok(v1.0.1)32bit and 64bit ★
モノポリーを出しているFull Bucket Musicのシンセ。
80年代のシンセをシミュレートしたようですが、”custom-built
one-of-a-kind analog synthesizer from
1980”、ということで、小数の特注品として存在していたようです。
サウンドは芯の強い硬質な傾向、Filterの効きもハードのシンセを思わせるもの。
特徴は、EQ付属と、下段にあるオクターブ波形の追加。重圧な音も作れそう。操作もアナログシンセ一般なので、音作りもしやすいです。
KVR
Developer Challenge 2014
SynthMaker製ではあるけど、よくある平凡なシンセではなく、高域に特徴のあるタイプ。ギター風味というか、弦楽器のピック感触ね。
この手のシンセも幾つかあるけど、それぞれ微妙な違いがあって、サウンド全体との駆け引きがあります。だから、Tunefishを使うか、これを使うか、曲によって使い分けることにより、適切な音色選択ができるでしょう。
TEST
SOUNDは、このシンセの特徴を示すものではなく、ただ遊んだだけ;;
Dexed ★
YAMAHA
DX7のクローンです。今まで数々のFMシンセ(フリー界で)が出ていて、なるほどFMシンセ系の音だなと納得してはいたのですが、本当のFMシンセって、こんなに使いやすくないw、ハードのパラメーターを操作した人なら、そう思うはずです。
実機は、音質のクセも特徴的だし、アナログシンセのようなフィルターで音をまるくするなんて技もないしね。(DexedにはFilter付いてます)
で、このDexedというシンセ、FMシンセそのものなのです。なにせハードのDX7、この音色をそのまま読み込めるのですから。
勿論、ハード音源とPCでの違いはあるでしょうけど、忠実にFMシンセの構造を再現しているようです。音色も今までのFMシンセ以上に、納得させられます。
DX7の音色は、拡張子「syx」で、ネット上に色々出まわっているので、それを、そのまま音色として取り込めるのは、凄いです。
FM multi plaform/multi format plugin, version 0.9.3。
Dx7
200k collection(6-Operator)
Tunefish3 (v3.3)★32bit and 64bit
Tunefish3は、Tunefish4とは違うシンセとして開発・継続していくようです。GUIは、4と統一されました。色違いですが、パラメーターもいくつか違いがあります。波形変化が4とは違い、4つのポイントに絞られています。また、波形の原型もSine,Saw,Triangle,Pulseというように、アナログシンセの基本型を持っています。このへんがコンセプトの違いでもあるようで、Tunefish4は、細かな波形設定、高域の金属的な響きを特徴とするのに対し、Tunefish3は、Saw(ノコギリ波)など基本型を重視して太めの音を、という感じでしょうか。moogのような太い音を、ではなく、Tunefish4との違いによるもので、変化の幅をずらしたと考えるほうが正解かもです。
Tunefish4では高域の綺麗な音色が出ますが、いろいろツマミで調整しても、変化の度合は同系音色になりがちなので、その辺の切り替えとして、このTunefish3の存在価値が出てくるのかもしれません。
だいぶ古いもので(2003)、無料化されたらしいです。これが、今までの、どのシンセにも当てはまらない存在。
出てくる音も、まるで違います。一聴の価値あります。
DLリンクの下にシリアルナンバーが表示されているので、これをインストール時に使います。
プリセットは、左上のPresetsから選択。通常のプリセット欄ではだめです。古い仕様なんでしょうね。
エディット後の(保存・読み)は通常プリセットに置き換えて可能となります。
右側は、音を立体的に表示するもの。
普通のシンセでは出せないような音を、ワンポイント的に使っても良いし、ノイズ系も作れそう。
SwarmSynth
Mixdown001 by musf
OBXD
★
Oberheim
OB-Xモデル。シンプルなアナログシンセの構造で、基本が解っていればマニュアルもいらないでしょう。
VOICE
PANが他のシンセには無い機能で、キーを押す回数ごとにPANの設定ができます。
色づけのない素のシンセとして、音質、質感も優秀です。派手な音より柔軟な質の良さというところ。
起動時にプリセットが無いのがマイナス。用意されているので、新たに読み込む必要があります。
Tunefishを見習ってほしいですねえ;;
最初に覚えるシンセとしても良いし、個性ある優秀シンセと並んでも引けを取らないシンセです。
いくつかスキンが用意されていますが、スキンが変更できるのではなく、それぞれ個別に(本体の色違い)ダウンロードするようになっています。
こちら
ダウンロードサイトへ移動しますが、あちこちにDownloadの文字があって間違えそうです;;
Click here to start download from
sendspace、という枠内をクリックします。
Tunefish4 (v4.0.1)★32bit and 64bit
virtual analog
synthesizer.、通常のアナログシンセと違い、波形そのものを、色んな角度から歪めて音色変化ができるので、Helixと近い仕組みと言えば解りやすいかな。作った波形を読み込むHelixのような機能はなし。
このシンセ、操作性、使いやすさ、解り易さという点で、とても優れていて、シンセは、こうあって欲しいという形を実現している。
音色を修正した場合、saveを押すことで記録され、起動時に読み込む必要がない。【tf4programs】というフォルダに保存され、中身はテキストファイル。こういう形が標準になってほしいものです。
ただ、音色名が記録されないのは、バグなんですかねえ。エフェクト類も有難いものだけど、何度やっても消えなかったりで、反映されない場合がありました。(v4.0.1で修正されたと思ったのだけど、DAWが変わるとだめでした。Windows2000のせいかも)
波形の変化は幾つかのツマミで操作でき、周波数グラフも表示され、倍音成分の把握に役立つ。これも有難い。
音色傾向としては、この手のシンセの特徴でもあるけど、高域寄りの旨味で、低域の厚みとかは期待できない。芯のある音というより、高域の繊細さに対する変化が主になる。
最終段階で、ソロを、なんて場面では、線が細くて、音が前に出ず、埋もれてしまう。これを欠点とするのではなく、他のシンセと複合で使い、高周波成分のスパイス的に使うことも。
FireBird
2がフリーになりました。製品としての有益さより、多くの人に、という事で無料化したようです。良いですねえ、他の会社も見習ってほしいもんです。
さて、音の質感ですが、DUNEのようにフィルターを絞っても旨味が出るところまではいかず。素の音は、わりと平均的。特徴的なサウンドは、その上に着ている服装のように、装飾的に配置された音作りの一貫。
フィルターを絞る手前で出てくる高域のサウンドが綺麗に響くのが良い所。金属的な音も得意のようです。
操作も解り易くエディットも戸惑う事なく、良く出来ています。
プリセットは、こんな音でます的な紹介用なので、実用的なものを作らないとだめかな。
何にしても、純正品として良くできたシンセなので、使う価値は十分にあります。
スキンがいくつか変更できるようになっています。右下セットアップから画像の位置で。
個人的にアルペジオは全く使わないので、外して、ベーシックなプリセットバンクを作ってみました。
吟味した音色ではなく、下地用です。
FireBird(musf)-01.fxb
sforzando64bit
SFZ
Playerです。エフェクター類の副産物があるわけでもない、シンプルな構造。wavの一発サンプラーとしても使えるし、SoundFontを読み込む事も可能です。しかし、ちょいと違うのですね、これが。
まず、SoundFontとして再生するのではなく、wavに展開してからsfzとして再生されます。自動的にsfzファイルが作られるのですが、このsfzファイルは、本家SFZでは動きません;
作られるwavはSoundFont内部のwavを並べて一つのwavにした特殊なものです。これだと波形編集で加工するのは全体になり、個別に修正するのは難しいですね。長さがズレたりするとエラーになります。
SoundFontとしても、多数の音色があると完全な動作とはいかないケースもあり、一つのwavにしてしまう無理があるようです。単発ものなら、問題ないようですが。
通常のsfzファイルに関しては、これといった問題もなく動作。本家SFZが使えない場合は、良いかもしれません。
一つ、有難い機能があって、INFOで、”OPEN IN TEXT
EDITOR”というのをクリックすると、指定テキストエディタでsfzファイルを開くことができ、そのまま修正が可能となります。これは便利かも。
動作はXP以降、Windows2000では動かないのが残念でした。
u-heのフリーシンセ。Triple Cheeseを連想するデザインですが、中身はまるで違い、今風上位シンセの音。一線級と比べると薄い肌合いだけど、ギラついた表情を出せば、一味違うという音を聞かせます。プリセットの多くが効果音的なのが残念なところ。
Merry Christmas to all Krakli Fans、RMPx for Windows
(VST) will be available to download for a limited time only.
どうやら限られた時間でのダウンロードのようで、そうでもないみたい;(2013,10月現在)
最近のSynthEditは全滅で動かないし、もうSynthEditのシンセは、いらないと思っているのですが、Krakli
は安定動作。SynthEditという音色的な弱点をものともせず、使える個性的なシンセです。
1から音作りをしていくアナログシンセというより、旨味のある音色に重点を置いプリセットは、ガラス系とでもいうか、立ち上がりの良い硬質なもので、良質なアナログシンセの隙間に置いて存在価値のあるものと言えます。
Digits★32bit and 64bit
Extent of the
Jamのシンセ、以前に出た時(このページのmoog下にあるDigits
VSTというもの)、GUIもなしで、まだまだ開発途中だったのが、ようやく形を与えられて出てきました。
Casio's CZ series を模したPhase Distortion Synthesizer
で、アナログシンセでは得られない芯の硬い音色が特徴です。
フィルター系による質感の変化もよくて、これなら、様々な場面で使えるシンセになったと思われます。
今回のGUI化、1.3E
になってようやくWindows2000でも動いたのですが、まだまだ良くなる可能性があるので、更なる変化に期待。
特に、プリセットの仕組み。下段にある窓がバンクとプリセットなんですが、バンクを選択した段階でプリセットの一番上のものがロードされてしまいます。最初は、これがプリセット=音色選択と思ってしまいました。が、実は、下にあるのがプリセットで、もう一度、これをクリックして音色選択となります。この仕様は改善の余地があるでしょう。
自分で作った音色の保存は、<User>というフォルダに固定されてしまうのもダメ。これは保存時に、別のフォルダを指定すれば良いのだけど、それも一手間無駄。それぞれのバンク内に自由に保存できるのが理想です。
このバンク保存場所ですが、
C:\Documents and Settings\Administrator\My Documents\Extent of the
Jam\Digits\Patches
にあり、フォルダを追加すれば自由にバンクも増やす事ができます。
バンク構造はZebraletteを見習って改善されれば、使いやすくなるのだけど。
maclife.de/beat/のDune
BEに同胞されていたJunglistというシンセです。DUNEの影に隠れ消え入りそうになっていたというぐらい、発音の質は違いますが、こっちが普通であって、DUNEが良すぎるわけです。
改めて起動してみると、波形の種類もあるし、フリーのシンセとしては、かなり上位のものです。一昔前の上質シンセというところ。
また、GUIがbmpの画像ファイルとしてあるので、自由に加工できます。好みの色にできるので好感度上がります。
上記URLはyoutubeですが、DLリンクがあります。beatでの複合配布は終了。
maclife.de/beat/というドイツのサイト、詳しくは解らないのですが、ここからDune
BE(Beat
Edition→現在はLEに変わってる)として、フリーで出ています。メールで教えてもらい、初めて知ったのですが、どうやらエフェクトが使えない程度のフリー版のようです。
(製品版には左下にEffectsのボタンがありますが、BE版にはありません。ただ、moogの時と同様にプリセットでは生きているようです。)
雑誌の付録で無料版というのはよくありますが、それと同様みたい。ただ、こちらはネットから自由にダウンロード可能。GUIにはBeatというロゴも入っていて差別化されているようです。
リンクをたどっても、どこをクリックして落すのか分かり辛いのですが、詳細はKVRのforumで。ここをみると、ダウンロードのバナーを確かめられます。メール登録で、返信がきます。
さすがにフリー物とは違い、素晴らしい音色です。ベースの質感、高域での質感など、優秀な製品版の中でも引けを取らない音の旨味があります。ベタ〜と発音される音ではなく、フっと浮かび上がるような音は、エフェクト無しで様になってしまうような感じですね。
単にプリセットの音がうまく出来ているというのではなく、フィルターでの効き、波形の変化等でも、損なわれること無く、音作りの幅も優れたものだと思います。
音色の選択がとても良くできています。グループ別けができて、必要な音色がすぐに選択できます。また、個別にメモをつけることもできるので(英語のみですが)便利です。
波形のWaveformも画像のようにたくさんあって、ちょっと変化させたい時も自由度があります。
それぞれのツマミを動かすと数値表示も出るので、細かな設定にも親切。こういう所は、使う側に立って、よく考えられています。
Ctrl+ツマミで、ゼロに戻ります。設定値のデフォルトに戻るのではないので注意。Wクリックで戻るという機能はないようです。
Bank:Ragebank
Bank: musf(使わないArpeggiated等をカットし、好みに修正した簡易ベーシック版、これを元に音作り)
※2013年4月現在、バナーが無くなっているので、配布終了のようです。
※2013年10月、BEATDRIVEへの登録で、ダウンロードが可能になりました。
サイトはドイツ語です。ちょいと面倒なので、手順を翻訳した画像を。firefoxでは、画像をクリックすると拡大されます。
※その後、ログインすると簡単に落せるようになりました。
※2015年、何やら色々変わってしまい、URLも違ったものになっていますが、DUNEは、ここに。
一応、登録すれば落せるような感じですが、確認はしていません。上記手順とは違うものに。
サンプラーが続きますが、これはSFZプレイヤー。しかしですね〜、読み込めるものは限られます。SFZの命令文に完全対応していないのです。数多い構文処理はプログラム的に面倒なのはわかるけど、この程度で良いだろうでSFZプレイヤーと言われても困ります。SFZプレイヤーもどき、というところでしょうか;
おまけにループが無視されるのは致命的。使用はドラム・パーカッション系に限定されるでしょう。一応、TX16WでだめだったBig
Monoは読み込めるし、SFZファイルを見直せば読み込めるものは増えるかもしれません。
ADSRとリバーブ付なので、相性が良ければという使い方ですね。
これまたサンプラーですが、Xoxosのシンプルなものとは違って、本格的なサンプラーとなっています。単にサンプルを再生するプレイヤーではなく、本当のサンプラーという感じです。
サンプラーは、今までも数多く出ていますが、使い勝手の良さと安定性で、ベストの一つと言えそうです。
まずは、マニュアルも見ず、エクスプローラーからWAVファイルをドラッグしてTX16Wxの鍵盤位置へ持っていくと、すっぽり治まります。解り易いですね。なんかこれだけで、やってくれそうな感があるでしょ。
ADSRは、それぞれのキーに対して設定できるようになっているし、wavファイルそのものの加工、反転とか、ループ設定とかできるので、本格的なサンプラーとしての機能が理解できます。その分、より深く理解する必要もあるので、マニュアルは必見となりますが。
そして、驚くべきはSFZに対応、SoundFontも読み込める事です。ただ、制限もあるようで、レイヤーの多いSFZとかは問題もあるようで、Big
Monoなんかだめでした。SoundFontも一部で不具合もでますが、読めるものは多いし、それなりに使えると思われます。
再生だけならSFZプレイヤーを使うべきで、それ以上に何か加工したいものとして利用すべきでしょうね。
wavファイルを一音づつキーに割り当てるのは大変ですが、それが容易にできるわけで、自分が作った音をサンプラーとして使いたい場合には威力を発揮するでしょう。
※読み込みのアイコンをShift+Ctrlでクリックすると新規となりますが、メモリ内に止まっています。この辺の動作はマニュアルを参照してください。
Xoxosのサンプラーです。
まだ使い方は把握してないですが、起動した感じでの用途としては、WAV一発のシンプルなもの。
サンプラーと言えばSFZがあり、wav一発だけでも可能なので、単純に再生するだけなら取り上げないのですが、これは、音色加工の幅がひろく、まるで違う音色にしてしまう事ができます。Percussion的に応用できるでしょう。
さてさて、たった一日だけフリーで落せると話題になった、このシンセ。もう今では新たに入手できないわけですが、一応フリーだったわけで例外として加えます。入手日には朝方落したのですが、なかなか繋がらないものの、数回で繋がり、落すこともできました。夕方、もう一度アクセスしてみたら全くダメだったので、結局落せなかった人もいたでしょうね。
落してはみたものの、Windows2000ではインストールではじかれて不可。ここに書くこともないと思ってたのですが、念の為、XPマシンでインストールしてもらい、インストール後のフォルダをWindows2000に入れたら、あっさり起動できました。
音を出して、最初の印象ですが、なるほどなあと。フィルター絞った低域の深みはさすがというところ。
このシンセの特徴は、TAE(True Analog
Emulation)というアナログ器機をデジタルで再現する技術だそうで、実機の波形の揺らぎ、アナログ回路の不安定ささえ再現するというから徹底しています。デジタルシンセにおけるエイリアスの発生も押えているとのことです。
プリセットを開いて、あれこれ音色を出してみると、これがTAEなのかと、そのアナログ質感の凄さに驚かされます。
では、なにもかも今までのシンセを上まわった凄いシンセなのかというと、そうはいかないわけで、moogの音が欲しいという範囲でシンセを使うのではなく、今現在、VSTシンセとして何ができるのか、とは話が別になるのです。
何にせよ、優秀なシンセ、どういう音作りができるか、いろいろ試して書き足していきます。
・BANKの構造が複雑です。便利さゆえの構造という感じもしますが、3つ並んでいて、バンク、サブバンク、プリセット。バンクをALLにしてサブバンクで種類を選択すると、一覧としては解り易いかも。
音色保存は、例えば、既存音色を変更して保存したい場合、そのままsaveを押しても保存できない。バンク欄で自分の作ったバンクを選択、そのままサブバンク→プリセットへ移動すると一番下に「New
preset」というのがあるので、これをクリック。Wクリックで音色名も変更、最後に一番左にあるセーブボタンという手順。
・音の立ち上がりや減衰を決めるADSR(Attack、Decay、Sustain、Release)ですが、最後のリリースがありません。リリースを設定するには、キーボード左の【decay】(三つ並んでいるボタンの真ん中=右側がへこむ状態)をオンにすることで、ディケイの値がリリースになります。
fsynthz.の新作は、なんと物理モデル音源のベース。SynthEditで作っちゃいましたか。ここでは何かと評価の高いfsynthzでしたが、やはり発想が違うようで、並みのものは出してきませんね。
まだベータ版のようで、意見を取り入れながら改良していくものと思われます。楽器としての完成度はまだですが、SynthEditの音ではないし、音作り如何では意外なものが出てくる可能性もあり、注目したいところです。
BigTick、最後は、タイムスタンプを見ると2002年、10年前のシンセです。当事は有料でけっこうな値段だったという事ですが、こうやってフリー化されるのは良いですね。
これが興味深いもので、なんだかアナログシンセとFMシンセの合の子みたいな仕様で、音も、そんな感じで出てきます。
fm1〜4とバーが並んでいますが、よくあるFMシンセのアルゴリズムで、ちょいとバーを動かすと、音がガラっと変わるというものでもないのです。構造的に独自の方式でアナログシンセの解り易い操作の中に組み込んだようなものでしょうか。
音色は、透明感もありながら、音の粒立ちがはっきりしていて、個性的なものです。最近のシンセとは、一味違い、存在価値のあるものです。
Tyrell
N6がフリーシンセの一つの極みだとすれば、それとは全く違う質感を持つものだし、古いソフトシンセが、決して劣るものではないという事も理解できます。
※1:フリーですが、レジストレーションしないと保存ができません。解凍した時にREAD
THIS.txtというファイルがあり、その中にregistration
numberが入っています。ユーザー名は、FREEWARE。
手順は、シンセ内で右クリック、Aboutで、コード入力画面がでます。
※2:困った仕様があります。変更したら、即、保存しないとだめで、音色チェンジしてしまうと元の音色に戻ってしまいます。
※3:左のOUTをゼロにしても、全体の音色変化があります。これは普通のアナログシンセとは違うので注意。
シンプルなエレピです。高域が綺麗で、質感がとても良く、侮れない存在価値があります。エフェクターとの組み合わせで、いくらでも変化すると思われるので、素性の良さで試してみる価値があります。この音をシンセで作れるかっていうと、難しいですから。
Tyrell
N6の後って、もうよほどの事がないと、パスだなって気分になりますが;、BigTick
Audioが、いくつかフリー化していたようで、これがなかなか個性のあるものなので3つほど紹介します。
最初は、Angelinaといフォルマントシンセですが、あまり音色変化はなく、コーラス専用みたいな感じ。綺麗な音色なので、使えそうです。母音の変化が極端に変らないので適当にやっても綺麗に響いています。Reverbも質の良いもの。
2系統の音声で、それぞれ母音の変化が可能です。モーフィングとしてのコントロールパッドもありますが、これも変化の度合は少ないものです。
色んな音が出るというより、この響きというのに特化しているのが良いのかもしれません。
ダウンロードは、簡単なメール登録後に可能となります。
Tyrell
N6のv2が登場しました!、GUIも中身もガラリと変わっているので、新規に。
以前の、あの重かった動作がうそのよう。こうなってほしい、という願いが全て叶ったようなもので、なにもかも一変しています。
プリセットを聞くと、以前のアナログシンセが、片足デジタルへ踏み込んだような質感の変化がありますが、これは発音範囲が広がったようなもので、Filterのキレ等、アナログとしての旨味は継承されています。また、新たにAnaloge
Chorusというのが追加されていますが、とても良い感じです。
とにかく音が良い。これでフリーですから、絶賛するしかありません。
GUIは、より洗練されたデザインになり、操作し易い配置なども文句なしです。Roland
Juno-60
タイプのスキン(操作しやすい)も用意されていますが、スキンは自由に変更可能。Dataというフォルダの中に設定ファイルと画像ファイルが入っているので、これを変えればOK。上の画像は、このスキンの色を変えたもの。以前のデザインが好きなら、仕様は同じなので、Dataのフォルダを以前のものに交換すれば使うこともできます。
The deputy Mark II -- v1.0.0★32bit and 64bit
Mono/Furyの「Full Bucket
Music」が、また興味深いものを出してきました。
classic string machinesとmonophonic
synthesizerの組み合わせ。昔のストリングマシンと言っても、基本的にポリシンセと思ってよいものですが、プリセットで、それらしき音色が入っています。
モノ/ポリが、それぞれパネル上に割り当てられていて、独自のコントロールが可能です。また、キーボードも分割できて、それぞれを割り当てる事ができます。もちろん、どこで分割するか指定もできます。
音色は、ややプツプツノイズが聞え、曲中で目立つほどでもないですが、できればクリアな方が良いですね。この辺は、1970年代に構築されたかもしれない音というコンセプトの現われ?と思えるほど昔のマシンはノイズ出てましたけど;。
シンセの元音としては、よくある範囲ですが、Full Bucket
Musicの他のシンセ、Mono/FuryやThe
bloooとは、Filterの効き等も違うし、その他操作によって、出てくるサウンドも変わってきます。
※2012年5月、アップデート。The deputy Mark II --
v1.0.1となりました。今回からmsvcr100.dllが必要。
音の質感が良くなったように感じます。
TEST SOUND
2009年の【KVR Developer
Challenge】で、5位に入ったものですが、SynthEditという事もあって、あまり記憶にないというか、当事はMEで動かなかったのかもしれません。今回、アップデートされ、起動もできたので紹介します。
まず、音を出してみるとSynthEdit臭さはまるでありません。とてもエグい音で出てきます;
MORPHノブというのがあって独自のサウンド合成をしています。これが効いているようです。また、SynthEditでも独自のモジュールを使用し、形だけ一人前のSynthEditとは別物となっています。
オシレータの波形はスイッチでの選択ではなく、ノブによる可変。それを歪める事もでき、サウンドの幅が広がります。この元波形を加工できるというのが、良いのですよね。またこの音か、という聞き慣れたsaw波形から逃れられます。
オシレータのSYNCもあり、波形合成で、別な波形との中間へ移行したり、波形そのもののピッチを変えたり、いろいろとできるようです。
これだけ多様な変化が可能だと、SynthEditであるマイナス面は殆どないと言ってよく、このシンセでしか出せない音があるという点でも、使ってみる価値は十分あると思います。
何を今更シリーズじゃないけど、最新のものを紹介するという場でもないので、YELLOW
TOOLSに続いての大物。一応、付け加えておきます。
MEではOS違いで門前払いを食らっていたけど、W2Kで、ようやくインストール可能に。
スタンドアロンではすぐに音が出たけど、VST版は、だいぶ戸惑いました。
「Proteus X Composer
v2.0.1.exb」という音源をFileから読み込むのですね。また、マルチ設定可能のせいか、MIDIチャンネルの指定などでつまづきます。
サンプラー音源として1,024音色。音源の数を思うと意外に軽いのも驚きます。全体として、16bitのCD音質と言えるものではないのですが、うまく作り込んでいます。
わりと硬質な音が多いかな。これだけで済ませられる、という感じではないですね。ピアノやドラム系は好み。SoundFontで聞きなれた音があるかと思えば、珍しい音も。
TEST SOUND
MEからW2Kで動くものが増えたので、もう一度、古いものを探していて見つけました。純正の
C++製。これ、凄いです。何て綺麗な音がするんだろう。
さぞかし話題になっているかとPadpal3で検索かけても国内ゼロ!うーん、どうなってるのやら;
Padとう名がついていますが、Pad専用マシンとういわけではなく、基本はWavetable
Synth。その基本波形がとても綺麗なのですね。
Synthの構造としては、音の振幅スペクトルを表す非常に大きな配列を作る、ということで、倍音成分の山をいくつも作って制御する構造のようです。これは、一見、オルガンの構造みたいなところもありますが、これが音を再構成するうえで、とても綺麗な発音をもたらします。
様々な音作りをシンセとは違い、元波形の性質を変化させるのものですが、フリーで、この優れもの、スルーしてはもったいない。
Charlatan32bit and 64bit
純正のシンセ。100% coded in
C++とあります。デザインも音質も安定して、よく出来ています。全体の配列も使い易いもので、アナログシンセとしての機能は全て持ち、シンセに慣れた人なら何ら説明もなくすぐに使えるもの。
機能的な欠点としては唯一、ピッチでオクターブの切換えがない事。一応、右いっぱいに回せば+12、逆が-12なんですが、スイッチと微調整ぐらいが使いやすいです。
このシンセ、純正品として作られたシンセの標準的な音質で、SynthEditとは微妙に違うのだけど、個性という点では物足りないものもあります。フィルターの効きも標準的。
このページで★印を付けているものは、標準的な音にプラスした何かがあるのです。その違いを知ることにもなるでしょう。
だからといって、平均以下と決め付けてしまうのではなく、自在に音作りをして、また、曲作りのなかで、必要な音を得る上で使えるシンセではあります。
FreeAlpha 3.3★32bit and 64bit
FreeAlpha 3がバージョンアップ、FreeAlpha
3.3になりました(2014年4月1日)。
Ver3.2:
以前から音の良いシンセとして評価が高かったのですが、今回の3.2で一変した感があります。とにかく、音の質感が良く、弱音〜強音での感触も良いのです。
VSTってのは、全てPC内部での事であり、積んでいるサウンドボードで、慣れ合いの音になりがちですが、Zebraletteと同様に、それを超えた音になっています。
Ver3.3:
前回のVer3.2で良くなったFreeAlphaですが、実際に使っていたかというと、そうでもなくて、フリー最上位のシンセには届かず、その下という順位でした。それが、今回の3.3で最上位に並んだと言えそうです。音の質感、切れ味、文句なしです。
その昔、「PPG WAVE」というWavetable
Synthesizerというのがあり、その開発者でもあるWolfgang
Palm氏によるもの。Wavetableを継承した作りで、昔の味というか質感もチープな感じ。8bitかしら?
Wavetableについて、若干説明すると、アナログシンセはサイン波とかノコギリ波のような波形により音声合成をするわけだけど、それを録音した音源を替わりにして変調させていくようなもの。一見、より複雑な合成かと思ってしまうけど、元の音源の個性が主になり、音質加工できるサンプラー的な見方もあります。
全体として、音声合成開発者の満足感重視という感じで、楽器としての感覚は薄いです。マニュアルを見ても論理的な法則を並べるもので、感覚的な音作り、楽器としての音作りで認識しようとすると辛いです。
意外性も含めて、操作の面白さで遊んでみるのは良いかと思われます。
2012年「KVR Audio Developer
Challenge」が行われるようですが、これは2006年の第一位。当事はWindowsMEで動かなかったのですが、W2Kでやってみたら正常動作。u-he製で、見るからにZebraletteと似てますが、音も初期型という感じ。Zebraletteがあればいらないか、というとそうでもなくて、シンプルさ故の使いやすさ、音の素直さがあり、忘れてしまうのは惜しいです。このシンセで出る音がZebraletteで簡単に作れるわけでもないですし。
データはH2Pではなく、標準のFXPで、Program
Files内のu-heというフォルダに作られます。このフォルダ内には「Triple
Cheese」の下に「Controls」と「Panes」というフォルダができ、画像が納められています。これを変更すれば自分の好みに変えられます。画像は全体とツマミの2つだけなので容易にできます。
元のデザインは、あまり好みではないので、作り変えてみました。
これ。
2013年2月、【u-he
releases public beta Rev 1391 for its plugins】で、Tiple
Cheeseも新しくなっています。
見た目は変わらず、中身が新しくなったってとこでしょうか。サイズは倍以上大きくなっていて、動作もXP以降のようです。
プリセットは効果音系であまり良くないので、古い方のプリセットを入れたいところ。で、このプリセットの置き場も変わって、以前はProgram
File内でしたが、今度は《C:\Documents and Settings\All
Users\Documents\u-he》に変りました。移動はPresetsフォルダに入れればよいので簡単。古いものも読み込みは可能です。
TAL-NoiseMaker ★32bit and 64bit
TALのシンセは、アナログシンセ特有の音色を求めたのがTAL-Elek7ro-IIだとすると、TAL-NoiseMaker
は、それに一味加えたような質感があります。素材の良さだけでなく、実際に耳に届く範囲での音作りとでも言うか、とても気持ち良い音が鳴ります。
操作性は相変わらず良くて、楽器としての操作で音作りの過程をよく把握しています。デザインは地味なんだけど、音作りの応用範囲は広く、様々な状況で使えるシンセです。
なぜNoiseMakerという名なのかは、たぶん、音作りをしてみると解るような気がします。オシレータの波形が少ないのも、波形以降での過程が重要で、他のシンセとは一味違った成り立ちがあるように思われます。
アナログシンセの本来の音も良いけど、それをどう歪めるかみたいな面白さがあります。
February 24,2012、V3.24になりました。
Mono/Fury ★32bit and 64bit
MonoPolyのクローン、MEでは動かず残念な思いをしたのですが、これを作ったのが「Full
Bucket
Music」だったとは。サイトを見てて、これが出てきて驚きました。
なにしろMono/Polyは実機を持っていて、アナログシンセでは一番のお気に入りでしたから。
4オシレータのデチューンによる音、思わずニンマリです;MonoPolyの音。よく再現しています。(MonoPoryは基本モノシンセ)
同じアナログシンセでもThe
bloooとは違う音になるし、この3種類のシンセは今後、別格扱いになるかも。
Full Bucket Musicの3つのシンセで、一気にTEST
SOUNDを作ってみたけど、このシンセの特徴を表現するのではなく、なんで自分がこのシンセを気に入ったかというところでしょうか。とはいえ、作り手が変われば、まるで別な曲になろうし、基本的な質の良さはわかるのではないでしょうか。
VSTとしてシンセを起動し、単体で音を出している時は、他のシンセと大きな違いはないように思うかもしれませんが、アンサンブルとして曲を組み立てていくと、常に音が前へ来るような鋭角的な質感があります。
その後、Ver2になり、GUIの色が本物に近くなり、だいぶ良くなりました。
また、2017年にFull Bucket
Musicのシンセはバンク構造が進化し、初期バンク選択可能という使い勝手の良い構造となりました。Menuにある「Select
Startup Bank」で初期バンクを指定する事ができます。
The blooo★32bit and 64bit
下のscroooと同じ「Full Bucket
Music」から、こちらはアナログシンセ。ここ凄いです。
エフェクト類は一切なく、シンセの音作りに徹していて、素で聞くと、地味なシンセの音に聞こえるかもしれないけど柔軟性のある音が生成されます。
音作りの幅もありますが、設定はやや複雑で、馴れが必要。
まずは、このシンセからみたいな、一番手前に置いておきたいシンセになりそうです。
一つ難点は、Wクリックで元に戻るとか、ホイールでノブの微調整という、よくできたシンセでは標準になりつつある機能がないこと。
また凄いものが出ていたのですね。見た目SynthEditかと思ったらC++での純正品。
特徴的なのは、「Three formant generation
modes」、これが音作りの中核を成していて、Filter部分がこれに相当する作りのようです。
formantというと、声のスペクトルを形成、そして、オシレータの正弦波を3つのformantで変調する音声合成の要となっています。
プリセットも多くありますが、音作りの可能性は更にあると思われます。プリセットの音を聞くだけでなく、実際にノブを操作してみれば、音が大きく変化するのが分かるでしょう。
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