トレモロ的な変化でしょうか
VST-effect
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昨年(2010)に出たものですが、MEでは動かなかったので遅ればせながら紹介します。
純正品の3 band Equalizerです。 Low, Mid,
Highというシンプルなものです。
実際、起動して変化をみると、大きな変化というより微調整、GUIや、その効果はbootsyを思わせるものがあります。
また、EQとは別にローパス・ハイパスも付いていて、調整範囲を広げてくれているのも嬉しいところ。
デザインと操作性は抜群ですね。GUI design by Scott
Kane、と表示がありますが、サイトをみるとu-heなども手がけているようです。
個人的な使用感としては、マスターではなく、個別トラックでの修正。それも、いくつかのトラックをまとめて、何らかの修正がしたい場合です。
わりと多い例が、音数、トラック数が増えていく過程で、全体としてみると、このトラックの低域を何とかしたい、或いは、高域は別なトラックに任せるので、ここでは抑えたいなどです。こういったケースではグラフィックEQよりも使い易いのです。
下記TEST
SOUNDですが、オリジナルより良くなるという使い方ではなく、サウンドの変化をみるためのものです。
オリジナルサウンド |
|
全体をブースト |
|
全体ブーストから中域をカット |
|
オリジナルから低域をカット |
jsCompShaper★ 32bitand 64bit
>純正品のコンプ。また一つコンプの優れものが出ました。
ブリックウォールリミッター(またはクリッパー!)として機能することができると、マニュアルにありますが、原音を損ねない質の良さがあります。
大きく音圧を稼ぐ事もできますが、マスターコンプとしての制御で威力を発揮しそうです。
こちらは国産のLinear Phase
EQで、やや古いものですが、今回改めて起動して、なかなか良い感じでした。
シンプルな構造で、マニュアルいらずに思えてしまいますが、気をつけないといけないのは、波形表示の左がわdb表示蘭をクリックすると段階的に増減される事。スイッチのような表示はないので、これを知っておかないと困ります。
操作はマウスで描けるのでFiltrate
LEに比べ格段に楽ですが、61バンドもあるので、微調整という点では辛いところ。
マウス右クリックで、バンド幅による曲線が描けるので、これを使えば便利です。操作的には慣れが必要かもしれません。
覚えておくと便利なのは、(ctrl+右クリック)で 0 dB に戻ること。
”マスタリング用ビルド版はCPU負荷3倍、その代わりEQの精度も3倍”ということなので、マスタリング版を使いました。
位相による歪みが少ないというLinear Phase
EQ。若干遅れがでるので、個別トラックでは使い辛いところです。
Linear
Phaseとしての音質は良いのですが、操作が煩雑です。マウスによる波形変更はできず、それぞれのノブを操作して曲線を求めることになります。また、5バンドなのですが、それぞれ個別指定になるので、複数の個所を操作しようとすると面倒ですが、それぞれ固定して、調整するのには良いのかもしれません。
これまた、昔から知ってはいたけど動かないもの、見た目も平凡なので、一応動くかどうかだけ試してみようと起動したら、これが驚き。
なんとも滑らかな残響なのです。リバーブの質って、よいものは滑らか、悪いものは、どこかチリチリしてる、それが味にもなるけど、本質的に良いものは、アナログ的なのです。
フリーのリバーブでは、特徴のある一つでしょう。傾向としてはOmniverbに似た感触があります。
金物的な鳴りがあるので、音源を選ぶかもしれません。派手に散る残響ではなく、落ち着いた感じの使い方で。
M/Sコントロールです。軽く言うと、真中と両端の制御、モノラルとステレオではなく、それに近いけど、中央の音と左右の音をコントロールします。
ノブを右へ回すと左右の音量が増え、サラウンド的に広がる感じ。左へ回すと、その逆で中央の音量が出て、左右の音が抑えられます。
効果は、とても滑らかに変化します。どちらに変化させても嫌な音にならないのが良いところ。
色々応用が考えられますが、二次的に、コンプやEQ、あるいはバイノーラル系との組み合わせで、強調、またはその逆というように、如何に位相制御するかも含め、空間処理として使えそうです。
TAL-Filter-2★32bit and 64bit--VST3
これは画像を見れば分かるように、ステップごとにFilterを加減できるタイプ。ステップゲート等では、うまくポイントが制御できず、イライラ感があったのですが、そういった事もなく的確な操作ができます。
単にポイントだけでなく、山の加減も安易にできるので、突発的にこれを使って、という発想でも楽に設定できるでしょう。
一応、Filterという名が付いていますが、動作切替えにVolumeやPanがあり、ゲートやオートパンとしても使うことができます。これが凄くて、流れの把握がよくできることもあり、思い通りのラインを作れるのです。
実際に曲作りで使ってみると、リズムの流れが明確で、とても良い感じです。TESTSOUNDは、僅かな違いですがリズムのノリに大きく作用します。
niveau filter (elysia)★32bit and 64bit
EQが特定の周波数帯をターゲットとして、その帯域を上下するのに対し、Filterは、ローパス、ハイパスとあるように、高域か低域での絞り。おのずと目的が違ってきます。
このFilterは、左のゲインと右の周波数というパライコみたいな構造。下にあるボタンは、左がエフェクトのON/OFF、右が特殊でx10、これは周波数帯を10倍にするもので、26Hzから2.2kHzの全体が、260Hzから22kHz.へ変わります。
OFFの時、一番上を指しているポイントが、ONにすると、一番左になるというもので、10倍に強調されるというものではありません。より、高域側での設定となるわけです。
左側のツマミは、ローパスとハイパスの区別、真中を境に左右への移動で、どちらかになります。
また、ローパスで、高域を絞れば、低域がブーストされる特性があるようで、(ハイパスでは逆)より、効果が強調されるようです。このへんは、極端な音色変化ではなく自然なものなので、感覚的につかめば、トラックごとの音量調整範囲です。
絞り(ローパス)としての効果は抜群で、微妙な高域コントロールとして威力を発揮しそうです。
Rough Rider★32bit and 64bit--VST3
Audio
DamageもMEで動かなかったので初です。さて、どんなものかと試してみたら、なかなかの優れもの。
シンプルなコンプなのですが、ノブの動きと効きが、とてもスムーズ。滑らかに変化するのが気持ち良いです。コンプとして何が必要なのかを把握しやすいので、曲作りで即使えるでしょう。質感も良く、無理やり押さえつけてる感じがしないので、種類の違う音を慣らすようなトラック作りもできそうです。
TAL-Reverb-232bit and 64bit--VST3
WindowsMEでは起動できなかったTAL-Reverbも、Windows2000ではOKなので、遅ればせながら試してみました。
あまり複雑な設定はなく、流して綺麗なサウンドが得られる汎用的なリバーブとして使えるものですが、中域の厚みがなく、リバーブでのドンシャリと言えそう。TAL-Reverb-3は、特にその傾向があるように感じました。
残響が濁りとなって、曲の中に漂うマイナス面もあるからです。それを如何に制御するかが、作り手のセンスとなります。
ポイントは、◇常時平均的に漂う、残響、◇空間を意識させるサウンドメイク、◇強音による残響で、ハードなイメージを作る場合等、それぞれに工夫が必要になります。
limiter to tame a Trombone at a live event. The
SL-1 performs well on Saxophones, Trumpets and
Female vocals that fall within the Alto range.
ということで、中域のクリッピングを抑えるというもの。まるでCompみたいですが、目的としてはlimiter。
特有の個別音源にかけるべきで、マスターで使用するべきではないようです。ダンスミュージックには向いていないという記述もあります。
実際に使用した下段の波形をみると、確かにトゲがうまく抑えられています。試しに全体に掛けてみると、アタックが潰され、音の立ち上がりが甘くなるようなので、やはり部分的な使用が最適なのでしょう。
曲の終盤で盛り上がった時、ストリングス系の音を、うまく乗せる場合なんか良いかも知れません。
Sir
Elliotのlimiterは、どれも優秀品なので、使い所で選ぶと良いでしょう。
ダウンロードは、上部にあるGlobal
Download Sectionから。
TheoK Predelay Compensator VST
アタック、音の立ち上がりを削るというものです。ありそうで、なかった、というべきでしょうか。ゲートなんかで色々操作したり、ヒューっと音が出る場面は、反転させたりなんてよくやるんだけど、これは、なかなかのものです。
Filterも付いているので、原音にプラスしたり、左右別々の設定とか、色々考えられますね。
注意点としては、削る分だけ、遅れる感じになるので、それをそのまま生かすか、或いは波形編集などで少し前へ移動させたりすると良いでしょう。
同サイトには、TheoK Dark
Massという低域エンハンサーがありますが、それと組み合わせたTheoK
Effektiveなどもあります。
それと、もうひとつ、Steropose、これは、ステレオを可変的にモノラル化するもので、小技として使えるものです。
1968に続いて、1977というPreamplifierです。(起動後にスイッチオンが必要)いやー、なかなかです。微妙ではあるけど、1968の暖かみとは違ったシャープさみたいなものがあって、時代の音としては、興味深い試みでしょう。本来なら、これまた絶賛したいところなのですが、残念ながら、またfixed
delayをやられてしまいました。タイミング狂います;;;使えません。全体にかけるか、修正するかとなってしまいます。
1968との比較ですが(1968はfixed
delayなし)、同じ条件だとしても、好みとして使うのは1968かな。
AntaresのModernシリーズで新パック内には納められていない一つ。Antaresは、どちらかというと、中身より外見的な印象があるのだけど、これはシンプルで使い勝手のよいコンプです。
コンプ選択肢として、一つの機種で微妙な設定をするだけでなく、それぞれの個性にあった機種で使い分けるのも良いのです。
これは音量と潰しのノブ2つだけで、使ってみれば、ああ納得というもの。これでOKという場合が多いはず。
そして、同じSynthMakerで構造も同じようなOPTRON3Aは、いやな歪み方をするのに対し、こちらは歪まない優秀品なのです。
Sir
Elliot 1968 High Fidelity Preamplifier★
アンプといってもプリアンプという事で、音量を上げて歪ませる以前の音作り段階とみるべきでしょう。
具体的に何を目的にしているのか戸惑いそうですが、ようするに、ネーミングに1968とあるように、アナログアンプの持っているキャラクターとでもいうか、性質、そんなものを再現しようとしている、で、良いのじゃないかな。
サウンドの変化としては、BASS、LOW MID、HIGH
MID、TREBLEと並んだもので、トーンコントロール。
これが単にEQでの処理とはサウンドが異なるというのが、アンプとしての意味合いなんでしょう。なかなかふくよかな味があります。
中高域を上げてもギラつかなく、どちらかと言えば柔らかいトーン。それでいて音圧は上がるし、ドンシャリ臭さはないのです。なんか、とても気に入りました。
使い方としては、アンプでの音作りなので、マスター用に全体にかけるのではなく、個別のトラックで音作りをするという感じ。
2005年のものですから、随分前のものになります。自分のVSTフォルダには入れてあったのですが、何故か忘れていたもの。国産ものの再認識ということで。
マルチバンドコンプというのは、機能として、なる程なという思いはあるけど、どんな状況で使うかとなるとイマイチ認識不足だったりして、使う頻度もなく忘れていたというのが正直なところです。
今回使ったのは、コンプというよりEQとしてで、通常のEQでは出せない質感、音の旨味みたいなのがあって、主役はEQだなと。
勿論、コンプとしての効きも鋭いので、その場でいくらでも調整できるのが有り難いところです。
EQとしては、3バンド、パラEQ(Parametric
EQ)で下の段で3つに別れています。
ちょいと戸惑うのは、ミュート・バイパスのところ。バイパスはコンプのことで、これをクリックしないとコンプが効きません。
左上には帯域のクロス部分を調整できるのですが、サウンドの把握はGUI表示されないので難しいです。逆に、感覚的に音を探る感じで操作する方が良いかもしれません。
元サイトが消滅したので、rekkerd.orgが許可を得て掲載という事です。こういうのは有り難いです。
SynthEditですが、なかなか興味深いものがあります。これでしか出せないというオリジナリティは大事ですから。
Transientと間違えそうですが、Transilientは突然、急変するというような意味で、Glitch系だと思えば解り易いかも。複合的なeffectが設定できて、なおかつ、小節内のステップ可変というものです。出来合いのループサンプルを全く違うものに仕立てたりできます。
Sir_Elliot31-Band
Graphic Equaliser★
Sir Elliot新作は31バンドのGEQです。今回はno fixed
delayとなり、遅れ補正がなくなり使えるものとなりました。
SynthMakerですが、思ったほど重くもなく、再生中に操作しても動作が鈍くなるような事はありませんでした。ただ、複数起動だと分かりません。SynthMakerの重さは否定できないものがあるので、その辺は注意でしょう。
EQとしての効果は、とても良く、微調整としてはベストのものと思われます。
31バンドのEQは、18よりも高機能、上位版と単純に考えるのは禁物で、より細分化された帯域を上下するわけですから、バランスを崩す事も頭に入れておかないといけません。そのため、隣接する帯域も確認する必要があり、調整は繁雑となります。
それに対し、18バンドは、より、能動的にサウンドを変化しやすく、シンセ音の調整等で多く使う事になります。18バンドもno
fixed delayにしてほしいところ。
サイトには、もう一つSir Elliot Altered Dynamics Series
IIというのがあり、こちらはPara-EQとコンプの組合せ、コンプの使い勝手はイマイチだけど、Para-EQは良い感じです。
Molot★32bit and 64bit
一見してSynthEditかなと思ったら純正品のcompressor。これ、優秀品です。
- aggressive hammering sound、- suits for rock drums and
bass、という言葉通り、能動的なサウンド作りを特徴とするのは、使う側としても選択肢の一つとして有り難いもの。
また、効きが良く、汚れた質感にもならないところは、Filterでの調整を含めて、サウンドの幅が広がります。コンプを作る、で終わらず、最終的にどんな音を作るかを想定しているのが良い感じ。Forumも活発で、更に進化してるようです。現在のVer
0.2.168(2011/06/23)
TESTSOUNDは、Thresholdを徐々に上げ、次にattackを緩くしていく、という過程です。
これは、あくまで効果を確認するためなので、これがMolotの音ではありません。使用時は適切に設定。
2012年4月、Molotがv0.3となりました。
大きな変更は、左下▲をクリックすると、数値表示が出るようになりました。詳細な設定をする場合は便利です。
それから、入力が4インプットとなり、サイドチェインが可能となりました。しかし、これで動かなくなるCubaseもあり、2インのものも用意されています。Downloadページにはなく、トップページ下の[Molot
0.3: 2 channels version (VST, Windows 32-bit,
64-bit)]で落せます。
さて、GUIはロシア語、ちょいと辛いなあ;と思っていたら、後日、右下のENをクリックすると英語になるのが解りました。
ConcreteFX、ゲートの設定がバンド幅ごとにできるというもの、よくまあ考えるなあ;Bandの1(低)〜16(高)が帯域となります。
ハイ・ロウパス付なので、サウンドの質感は、かなり変ります。これは使えるかも。TESTSOUNDは、いくつかのパターンを繋げたもの。
音質を補正するというEQではなく、動的に変化させるという目的でしょう。やはり複合エフェクトで、コンプやゲートが絡みます。つい、EQだけでも良いのにって思ったりして;
EQは32バンドもあり、マウスクリックで書けるので楽です。EQバーの下にあるのはパンで、帯域ごとに設定できます。妙な音になります;
複合的に別なエフェクトを設定してEQを動かすと、単体での加減と微妙に違って、音作りとしては興味深いものがあります。
オートフィルター=ワウですが、緩やかに変化するオートフィルターというより、小刻みに変化するワウという感じでしょう。それに特化したもので、小気味良い変化が得られます。
色々な設定ができる反面、それが難しさにも繋がりますが、なんとなくツマミを動かして狙うなんてのもアリだし、プリセットを選んで微調整だけでも使えます。
これもまた、4つのパターンをミックスできるので、それを頭に入れて面白い音が作れそうです。
Filter、Ringmodulator、Distortion、と設定が並んでいます。プリセットを変えるだけでサウンドは大きく変化します。
リングは、その変化の方向性=面白い音という点で、つかみ辛いものがあるので難しいです。
ConcreteFXから、まず最初は以前フリー版としてdbFreeがありましたが、その完全版となります。複合エフェクトが4つに増えています。
単に4種類(1つのFXは33種類から選択する)というだけでなく、何を何にかけるか等、dbFreeより進化したバージョンになります。簡単には思うようなサウンドは得られないかもしれませんが、それだけ複雑な過程を想定しているわけで、構造としてはシンプルなものです。偶然性を狙うのも良いですが、より明確な音作りの計画性を持ってやったほうが良いでしょう。
《使用例》4つのエフェクトをどう組み合わせるか選択します。左上部のオレンジ部分(←画像は解り易く加工しています)をクリックすると一覧が出ます。まずは中段程にあるparallelを選択してください。これだと並列になり、それぞれのFXが個別に音量・設定できます。例えば、serialだと直列になり、全ての音量をあげないと音が出ません。
parallelにして、一つのFXからeffectを選択して、効き具合を確かめながら設定すると理解しやすいでしょう。4つの設定ができたら、組合せをparallelから別なものにすると、その変化が解ります。
それぞれのeffectは単体使用でも劣らぬ優れものなので、全てをこれだけで、なんて事もできますね(簡易型もありますが); だけど、組合せによる効果は意外性もあり、Percussion等でも面白いものができると思います。
ConcreteFXがクリスマスプレゼントとして、何と7つのVST-effectを無料配布しています。シンセでは優れもののRockがありました。
古いものでもあるので、思い切ってフリーにしたのでしょうけど、有り難いです。古いといっても、何等劣る要素はありません。
中身は、Debaser(複合)、QWah(オートワウ)、QDelay(ディレイ)、QEQ(32バンドEQ)、QVoc(vocoder)、QRing
(ring modulation)、Brush(Synth & Effect)
というものです、取り急ぎ紹介。
ConcreteFXは、以前にも多くのものをフリーとしてforumで紹介しています。
DAWを出していたMU.LABがVSTを作り始めたようで、第一弾がこのリバーブ。
中域の膨らみがなく、スカっと抜ける鳴りがあります。omniverb、epicVerb等とは違う感触で、ドラム類では乾いた質感が良い感じです。
デジタル的なジャリジャリした音ではなく、滑らかなところは、質の高さでしょうか。個別トラックで他のリバーブと違った音色として使えると思います。WindowsMEでも安定動作。他のVSTとは違い、DLLだけではだめで他のファイルもフォルダ構造のまま解凍して起動しました。
このクォリティなら、今後、他のエフェクト類が出ることも期待してよさそうです。(2012年4月、新しいものが出ました)
Sir
Elliot 18 Band Graphic Equaliser
Sir Elliot新作が出ました。18BandのGraphic
Equaliserです。GEQは18バンドというのが一番使いやすく、これ以上増えると設定が煩わしくなり、少ないと必要な音が得られないのです。
一つ問題があって、このEQをかけ、別トラックへ録音すると時間がズレてしまいます。遅れるのではなく逆に早く。
Fixed
Delayという記述があるので、補正したつもりなのでしょうけど、致命的な欠点となってしまいました。DAWとの相性も考えられますが、Cubaseなどは、ある程度頭合わせの補正があり、その範囲内では問題ないようなのです。Pro
Tools Freeでは確実に遅れましたが。
結果、このEQを通すと、音が若干前に移動してしまうことになり、これでは使えないなぁ、という感じなのです。
なかには遅れが出てしまうVSTもあるので、これを利用するというのも一つの手段?;
簡易コンプです。2つのツマミだけで、右側で潰し加減、左側で音量、これだけです。このシンプルさが良いです。
しかし〜です、何故コンプには、いろいろツマミがあるのかという事。その答えが、このコンプにも見られるかもしれません。要するに、音量を上げると汚れるのです。LoFi的でもなく、音圧過多でもなく、歪みとして嫌な汚れ方をします。それを知るのは、とても勉強になります;そういう意味でも取り上げました。では、マイナスだけかというと、そうではなくて、歪まない範囲で使えば、この簡易さで良い場合もあり、コンプとしての価値は持っていると思います。
LoudMax(v1.39)32bit and 64bit
音圧上げのMaximizer。以前はパスしてしまったのだけど、純正品でもあるし、質も良いので取り上げます。
操作はThresholdとOutput
の2つだけ。Thresholdバーを移動させることで、どこまで小さい音を上げるのか、設定はそれだけ。その設定でOutput調整となります。
音の変化は、・上限を潰すことで音の立ち上がりは甘くなる。・低域、弱音が膨れる。これが長所であり、欠点でもあるので、全てに置いて音圧確保という使い方が良い音につながるわけではないと思います。
個人的にMaximizerは、ほとんど使いませんが、エフェクトの可能性として大事なものの一つではあります。
頻繁にバージョンアップしているのは凄いなあ。
Sir ElliotのPeak Limiterに続いてMaster
Limiterです。こちらは色々と設定が可能になっていて、ツマミをみると、コンプのようですが、動作はコンプとは異なり、リミッターとしての変化。なる程な、というか、この辺のコンセプトは的確です。
設定するツマミが増えたことで、音量差があると、下を上げてしまう設定にも成り得るので、その点は注意です。
個人的な使用感では、弱音には手を出さず、強音で保護してもらえるPeak
Limiterは常設、個別のミックスダウン等でMaster
Limiter、のように使いたいところです。
bootsy新作のディレイ。今までとは違って、個性が出にくいものなので驚く程のものではありませんが、必要なもの全てが揃っているという感じです。
Filter、chorusも付いて、Delay time
modulation.での選択等、戸惑うことなく、既知の範囲で操作できるでしょう。
ディレイとしての使いやすさも良く、Filterの効きも明確なので、リズムからPAD系まで幅広く使えます。
だけど、これ、ちょいとノイズ多いです。
2011.2.11、ノイズ等、いろいろ改善されたバージョンが出たようですが、もうWindowsMEでは起動できず、確認はできませんでした。
リミッターです。操作はヴォリュームがあるのみ。しかし、これ、マスターエフェクトに入れて、各トラックの音量を上げても殆どわかりません。
シンセの間に入れて、目一杯音量を上げて、オンオフを繰り返しながら録音してみたのが下の画像です。
オンで凹んでいるの見て初めて機能しているのが理解できる感じです。聴いていてよく解らないぐらい、というのは、それだけ原音を損ねていないという事になります。
ある音量を超えると作動し、そこからは潰れてゴメンというのは、コンプ。リミッターとの違いが理解できるでしょう。
(注)上部左のスイッチをオンにして作動。起動直後ではオフになっています。
2011.7.11,ver2になりました。
波形の表示も確認できて、EQとしての構造は申し分ないものですが、それが重さにも繋がり、SynthMakerの弱点を再確認してしまいます。最速のPC上なら問題ない動作かもしれませんが、負担が大きいという意味では変りありません。
特に、EQは再生しながらツマミを動かすのが普通なので、より大きく感じてしまうのです。
そういった事を除けば、とても良くできていて、同時にFilterとしての機能も持っているので、便利に使えます。
同タイプのReaFIR、遅延が起きて使えないという欠点がありますが、こちらは、そういった遅延は全くないので安心。
デザイン的には模様やロゴが煩く、もう少しシンプルにしてほしいところ。
複合エフェクトで、Exciter、Ambience、Compressor、Extra
Bass、下段グラフに簡易スペアナが表示されます。
それぞれのエフェクトに、バーが一つ付くだけの単純さが良いのです。簡易は安易と違って、必要なものだけ手っ取り早く得られる特徴とも言えます。
トラックごとの音作りをする上で、直感的に素早く求める音に近づけるかもしれません。
・Exciter:高域強調ですが、EQでのものとは本来違う過程で得られるもの。派手なものではなく素直に効きます。
・Ambience:小部屋の響き的なルーム・シミュに近いもので、この質感の変化は貴重なもの。
・compressor:簡易に音圧を上げてくれます。
・Extra Bass:低域強調、調整として。
まん中にある、現時点では搭載されていない3Dが気になりますねえ。
コンプといっても、コンプ特有のツマミ類はありません。これは、音圧調整に的を当てた狙いでしょう。
簡単に音圧を上げたいけど、あまり派手にはしたくない、という時に最適。Analogue
Tube
Compressorという名目で、原音を壊さず音圧を上げてくれます。キックが潰れるような激しいもの、テープコンプのように地味なもの、その中間的な存在でしょうか。
この手のエフェクターは数多くありますが、それぞれに個性があります。
パライコですが、ブラスサウンドを念頭において作られたようです。平均的ではありますが、解り易い配置で、ノブの動きが細かいのが特徴でしょうか。その分、マウス範囲が大きくなり、全体を捉えるより、部分的、微細な調整向きかもしれません。
これは半年ほど前(現在2010年7月)に落としたものですが、リズムの変形という特技で使えるので取り上げます。
ディレイは意外性みたいなところも含めて、何も考えずに、あれこれ使うのもよいでしょう。
SynthMakerという事もあって、リアルタイムでツマミを動かすと苦しい面もありました。
これまたコンプ。特徴が凡庸ならパスするところですが、これがなかなかの特技を持っています。
簡単なEQとFilterを持っているのですが、変形サウンド作りに役立ちます。別にEQ等と組み合わせればと思うかもしれませんが、コンプでの潰し加減とハイパス等の具合は即座に音として現われるので新鮮に感じます。
原音を壊さないでかけるマスター用ではなく、変形トラック用として。
V-upして2になったのが下段(2011、2月14日)。
メーターが付いたりして、GUIが良くなっています。しかし、どうも使いにくいのはツマミの表示。ツマミが、どの位置で止っているのか、一見して解らない、数字が入っているのも無用。下の数値は良いので、ツマミと設定の把握に優れたデザインなら、もっと良くなると思います。
EezySqueeze
v2.00 Compressor ★
わりとシンプルな構造のコンプですが、普通に作ったコンプというより、やってやるぜ的な意図がはっきりしています。潰しの効きが凄いのです。
まずは、左の画像をみると解る通り、途中から効果をかけたのが一目瞭然。みごとに潰れています。別のコンプでやろうとすると、けっこう加減が難しかったりしますが、これは簡単にできるのが特徴。そういう意味で使い分けとして覚えておくと便利かもしれません。
同サイトにあるSonnix Soft Knee Compressor
v1.00は、より自然に近い仕様です。
配布終了なのか、無くなってしまいましたが、こちらにあり。(WindowsマークがDownload)
作者はdynamics
effectsの新しい形と言っているようです。
時間軸によるグラフ上の指定は、ステップゲートを思わせるようなところもありますが、ループ内での強弱が可能で、いろいろと重宝するかもしれません。どちらかと言えばドラムトラックで使ってみたい感じですが、色々な可能性を秘めた優秀品だと思います。
デザイン的には、もう少し良くなる余地がありそうで、フェーダーの動きも、もう少しスムーズに動いてほしいです。グラフがリアルタイム表示なので、しかたないのでしょうけど。
右にある3つのフェーダーは左から、Stereo Link、Attack Time、Auto
Releaseとなります。この操作系は、とても良い感じです。
センターのヴォーカルを消すエフェクトは多くありますが、これもそんな一つ。ただし、センター・サイドがそれぞれパンできるのが特徴。
シンプルでありながら良いアイデアで操作性も良いです。さて、こういったもの、既存の音源にあれこれ加工するパターンが思い浮かびますが、自作トラックでも使い方次第で、いろいろ考えられます。
例えば、センター・サイド部分だけにリバーブかけ直したり、パンでグリグリやったりするのも面白いかな。
Ambiophonics
Processor VST: ambio.one★
Ambiophonicsという聞き慣れない用語ですが、何となくステレオ音場的なもんだと推測できるでしょう。だいたい、そんなもんで詳しくは英語解説ページで。
ステレオ音響にはクロストークや遅延など、いろいろな要素があって、詳しく説明はできないけど、音場の加工・補正という感じです。
このVSTはヘッドフォン用ではなく、スピーカー再生のようですが、あまりこだわらず、変化を試してみます。Binauralでも、意図的に加工したり、ヘッドフォンでありながらスピーカー再生のように補正するなど使い方は様々。
実際に使ってみると、なかなか興味深いものがあります。単純に、ここをこうすると音が広がるというのではないので、どう使えばよいのか迷うところですが、ヘッドフォンで聴いていても、音の位相的な成分や、Binauralでの変化と似たような音響変化が確認できます。
個人的には、こう使うものだという見方を捨てて、直感的・試行錯誤で色々やってみたいです。
内部のHelpをまとめてみました。
FerricTDS - Tape Dynamics Simulator★
KVR Developer Challenge
2009!で見事に1位となったbootsyの新作です。Developer
ChallengeでのプラグインはWindowsMEでは殆ど動かず、bootsyも前作から同様にOUTでしたが(その後、正常起動)、今回v1.0.2
で動作確認ができたので、後ればせながら紹介します。これが動いたのは正直有り難いです。
さて、bootsyはサウンドを大きく変えない、的確に必要なサウンドを得るという点、凄味を発揮するのですが、数多くあるプラグインの中でも、テープシミュは最も地味なサウンド変化、大きく変わったら、それはウソですからね;
デジタルサウンドがアナログ化される、というのではなく、特性としてのTape
Simulator 。
アナログテープに置けるsaturation
は、今までも色々と出回っていて、どちらかと言えば、大きく変化するほうが自由度が大きいので単なるダイナミックスの変化を求める方向に行きそうですが、そうなると本来のTape
Simulatorというよりコンプの仕事でしょうか。
実際に2トラ38で録音をしてきた経験からみても、FerricTDSは、それらしき動作と感じました。もちろん完全なものなど存在しませんが、ああ、なるほどなって思わずニヤっとしてしまう音があります。デザインも見事です。
※v1.5になり、以前には無いスイッチが追加されたり、更なる進化でバージョンアップしています。
どうせMEでは動かないだろう、たぶんSynthEditだろうという憶測を裏切って、純正もの、みごとに安定動作。
SoundFontでもClean
GuitarがOverdriveに変身、かなり良い感じです。トラック全体にかけるのはだめだけど、単音楽器にかけると、グっとメリハリが出てくるので、質感を変えたい等、いろいろ試してみたいところ。
フィルターとディレイの複合型ですが、シンセのORCAみたいな、形を重視したタイプ。細かな設定ではなく、直感的に音を探るのが良いです。
ノブが特徴的な動きをして、上げたのか下げたのかも、よく解らず、あれこれ動かしているうちに、良いパターンを見つけると。
録音しながら、操作するのが面白そう。
ディレイにLFOをかけてモジュレーション効果を得る、という感じ。詳細な設定が可能で、独特な効果が得られます。最初のバージョンはフリーということなので、早めに落とした方がよいかも。純正品でインストールタイプ。WindowsXP以降ということだけど、MEでも動きました。
2011年1月現在、早くもサイト消滅。
Antressを取り上げるのは久しぶり。リバーブです。構造としてはシンプルそのもの。IN、Level、Roomと、これだけです。
通常、リバーブの設定項目って多くあるけど、あまり気にもせず、残響のレベルだけって場合が一番多いので、マイナスイメージはないです。
Sendスイッチがあり、使い勝手の上で良くできた仕組みとも言えます。リバーブの質感としては平均的ですが、リバーブは元の音源との相性(好み)が、けっこうあるので、あれこれ比べてみる価値があります。音源によって違うリバーブを使い質感変化、なども期待して。
単純にコンプというだけでなく、フィルターEQ系、ブースト系、ステレオ操作系等、総合的な音色変化という意味で存在感があります。
ただし、無料のLE版ということで、Threshold (-25
dB)とmix(100%)ノブが固定値になっています。これで、取り上げるかどうか迷いましたが、総合的なエフェクト変化と考えれば、まあ、良いかなと。
変化の度合は、かなり広範で、リズムトラックの質感を変えたい時などは、いろいろ使えると思います。デザインも良く、右下をクリックすると、裏画面になったりするのは面白いです。
SynthEdit製でパスするところでしたが、内部パーツの多くがC++で作られたという事で試用してみました。
グライコのように並んだ10バンドのパライコというのは珍しいです。効きも良く、周波数が数値で表示されるので、操作はしやすいですが、10バンド並んだ事で、グライコ的操作を連想すると、勝手は悪いです。グライコの良いところはバーの上下で周波数の流れば解るところですが、パライコは周波数帯を可変するのが特徴なので、一見して、どの周波数が上下されているのか解り辛いのです。それを、敢えて10バンド並べてみたのがNCL
EQの特徴ということになります。
どんな感じで使うかは使い手次第でしょう。デザインは優秀です。
珍しく純正品のディレイです。ステレオ仕様で、左右の細かな時間差が設定できるので、ステレオ感を出したりとかの応用もできます。
ディレイはテンポ同期で使うことが多く、何を使ってもそれなりに満足なのですが、これはフィルターの感触が良く、左右のズレ感度と合せて、存在感があり、使う順位は上がりそうです。
(donation ware)
当初、原因不明のエラーでフリーズしてしまい、起動できなかったのですが、FerricTDSアップデートの項目に「vast
stability improvements in Cubase
hosts」とあり、Cubase関連のエラーだったのかもと、もう一度落としたら正常に動きました。やれやれ;
さすがbootsyという感じで、低域の変化に納得します。奇麗な歪みというとおかしいですが、単に音が割れる歪みと、アナログ系回路での歪みとは違うので、そういったこだわりが感じられます。キックの音作りに。
Mo' Verb Algorithmic Reverb VST★
優秀なリバーブが登場してきました。純正品です。epicVerbとは違った方向性というか、残響制御という意味ではベストの一つ。
単純なリバーブだけでなく、質感的なエフェクトとして多彩な音色変化があります。センドリターンで返すメインの残響というより、個別のトラックごとに行う残響処理(room-simulator)でしょうか。(donation
ware)
※8月25日、ウィルス騒ぎがありましたが、現在は修正されているようです。
TALの新作、EQと名前がついていますが、HighPass-LowPass-Filterといった方が解り易いでしょう。
これ、絞り加減が抜群です。思わずオオ!ってな感じ、正に自分が一番欲しかったエフェクターの一つ。
まん中の大きなノブが重要で、この大きさだからこそ、微細な調整が可能なのです。
さすがというか、要するに加減の問題でもあるのだろうけど、全体として、音作りの要素・試行錯誤が手際よく進む。
特定の周波数を上げ下げする過程で、原音の中にある何かを見つけるというのは大事。高域をちょいと抑えるとか、低域をブーストするとか、それだけではなく、質感を探り出す道具と言えそうです。
ただし、操作する上で、他の一般的パラEQに比べ、変化に対する馴れが必要です。
QUEUEは、パラEQで純正品。どちらもDonationwareなので、起動時にメッセージが出るけど規制はなし。EQを選ぶ基準って何だろうと考えると、如何に自分の好みを得られるかの過程でしょうか。他のVST-effectが、それぞれ個性があるのに対し、EQは、あまり個性的な音が出ては困るわけで、周波数調整での自分との相性になりそうです。それでも、何か、を期待してしまうのですが;
QUEUEは、動作も安定し、分割帯域も使いやすいところ。鋭く切れ込むのではなく、微調整に徹するでもなく、ノーマル仕様。
HAASは、ディレイという名が付いていますが、いわゆるディレイではなく、遅延によるステレオ効果を生むものです。
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